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ヨウ素のメカニズム

一般的に寄生虫を含めた細菌は酸性アミノ酸が含まれており陰イオンを帯電しております。一方ヨウ素は陽イオンを帯電しており、対極である寄生虫を引き付ける性質があります。

イメージ的にはヨウ素ろ材付近を通過した寄生虫とヨウ素が引き付け合い、寄生虫を吸着している間に微量のヨウ素を放出し駆除するような形です。

ヨウ素は寄生虫だけではなく苔の胞子や濁りの原因となる微生物も駆除する為、常に飼育水を綺麗な状態に保つことができます。

尚、細菌がろ材に吸着している時のみヨウ素を放出しますので、仮に全くの無菌状態であればヨウ素は一切消耗しません。

※ヨウ素製品を水槽内から取り外し、袋に詰めた状態で保存していただければヨウ素は消耗されませんので、再度水槽内に設置してご使用いただけます。

ヨウ素ろ材シリーズのメリット

薬浴や淡水浴(海水魚の場合)によって生体を治療しても、新たに発生増殖した寄生虫が再び魚体に戻ってしまうので根本的な解決には至りません。

日頃より水替えを行うことで寄生虫を減らすことはできますが、毎日の水換えは大変な作業であり、また頻繁に水換えを行うことで安定している水質を悪化させてしまうリスクもあります。

ヨウ素ろ材シリーズを設置することで常に病原菌の発生増殖を抑え、生体の死亡リスクを抑えることができます。

ヨウ素製品と他製品との併用について

ヨウ素を放出しませんので活性炭と併用可能となっております。

他社メーカー様の魚病薬のご使用及び、ろ過バクテリア等の添加材投入時は一時的にヨウ素製品を取り外してから行ってください。※取り外す期間は各メーカー製品の使用期間に従って再度設置してください。

観賞魚飼育におけるヨウ素製品使用上の安全性

放出されるヨウ素は極めて微量であり、また飼育水内に放出もしませんので水草、サンゴ、生体、ろ過材に付着しているろ過バクテリア等に直接影響を与えることはございません。

ヨウ素は時間の経過と共に蒸発気化しますので、水槽内に残留する心配もございません。

またヨウ素自体の安全性につきまして研究施設の実験データにより、食塩より毒性が低いことを確認しております。※LD50 5.000mg/kg以上

よくお問合せで、水槽内のろ過バクテリアを殺してしまうのではないかというご質問を受けますが、ろ過バクテリアはろ過材等に付着しているものが大多数となり、水中を浮遊しているろ過バクテリアはごく僅かであり、ろ過にはほぼ影響を与えないことを弊社実験にて確認しております。

寄生虫のライフサイクル

通常、白点菌等の寄生虫は魚体に寄生し栄養分を吸収し成虫に育った後、魚体を離れシスト化を経て仔虫となって再び魚体に寄生します。

魚体の皮膚奥内に生息するタイプの寄生虫は薬浴の効果も薄く、また元気な生体でも何度も寄生を繰り返すことで体力を消耗してどんどん弱まっていきます。

病気の発生を抑える為に、日頃の水替えや寄生虫が魚体に寄生する前に駆除し、病原菌を水槽内から減らすことで発生増殖の抑制に繋がります。

※寄生虫の中には魚体に寄生し魚体を離れずそのまま成長し続ける寄生虫もいます。このタイプの寄生虫は魚体に寄生する前に駆除することが重要であり、一度寄生しまうと治療が困難なケースが多いです。

白点病について

実は白点菌といっても淡水と海水で発生する寄生虫は別々のものです。両寄生虫ともに魚体に寄生している状態が白い点状に見えることから白点病と総称されています。

淡水魚に白点菌が寄生した状態をイクチオフチリウス症と呼び水温が25度を下回ると活発化しますが、淡水水槽では常に30°以上に水温が保たれている場合が多く、そもそも発生しにくい病気です。仮に発病してしまっても水温を上げることで活動を抑えることができます。

一方、海水魚の病気の中でも8割以上を占めるといわれている白点菌は正式名称をクリプトカリオン・イリタンスクと呼び、淡水とは逆に水温が25度を上回りますと活発化し短期間に爆発的に増殖します。クリプトカリオン・イリタンスクは水温を上げても下げても活動し続けるので、一度発生してしまったら水換えや薬浴等が必要になります。